最高の人生を送るためには、「この人だ!」、「この仕事だ!」、「すごく楽しい!」、「この上ない幸せ!」、「とっても最高!」といったご機嫌で過ごせるのが最もだろう。
しかし、そうもうまくはいかない。最高の選択をオプションAとするなら、その選択を失ったときにオプションBという選択をどう取るのか。
「OPTION B: 逆境、レジリエンス、そして喜び」という本を少し読んで見て感じた、自分のオプションBを共有したい。
オプションAの選択肢がなくなったときオプションBをどうするか
離婚してからというもの、特にやりたいこともなくただただ毎日、時が過ぎるのを待つ生活。ぼくにとっては、「あのときこうしておけばよかったな」という過去を後悔する毎日が常となった。
オプションBをどうこうするという感覚もなく、彩りのない日常をただただ過ごしていた。あまり思い出したくないからだろうが、当時の周辺記憶があまりない。かれこれ数年があっという間に過ぎてしまったという感覚だ。
この数年の間はちょうどコロナ禍でもあり、唯一の楽しみであった旅に行くこともなかった。食べることも好きではあったが、無頓着になりコンビニやマック、牛丼を食す日々となった。
そんな生活の中で、唯一力を注いだことといえば「仕事」だと思う。新卒の頃は「働きたくない」という本をバイブルにするほど働きたくなかったけれど。あのときの自分が今の自分を見たら、ビックリするだろう。こうなれたのは、パートナーのお陰だ。
自分にとってのオプションBは「仕事」といえるかもしれない。
オプションBを仕事に全振りした結果、より高みを目指したくなった
仕事熱心といえば聞こえはいいが、実際は他にやることがなかったから仕事をするしかなかったのだと思う。2020年から2023年までは日・祝関係なしに働いたし、2020年から2021年にかけては年末年始も働いた。休みは月のみで、他は全部仕事。はたから見たらスーパーブラックだろうが、会社に強制させられたわけでなく、セルフブラック労働だ。
そんな中でもプログラミングに挑戦して、ある程度の形としてスキルを身につけられたことはオプションBの選択の中でよかったことだ。日・祝に店を開けたところで患者はそう来ない。この時間を約3年間プログラミングに全振りした。
VBA
↓
GAS
↓
Python
当然、初めてで意味もわからず学びながら実践し、実践しながら学ぶスタイルで継続をすることで、今では仕事の中で「これ自動化できそうだな」ということを見つけたら、実際にプログラムを組むことで自動化できるまでになった。
当然、自分の知識だけではなくChatGPTだったり、Claudeだったり。生成AIをフル活用して、今はコードを書いているが、生成AIの利用を抵抗なくできることもプログラミングに挑戦した結果だと思う。
いろいろなことができるようになると、今までの環境でも不満はないが挑戦してみたくなる。
高みを目指して大手を目指すも撃沈。そして海外へ
たまたま声をかけてもらって気軽な気持ちで受けてみたのはAmazon。特に転職したいとかもなかったが、このまま同じことを繰り返すよりも彩りのある人生になるのではないかと思って受けてみた。
結果は不合格。
書類通過率が20%、面接の通過率が50%なので書類さえ通過できれば受かりますよ!!
書類は通過したので、受かったと思っていた。そして、落ちた。なんとも自分らしいなと思った。
でもAmazonがきっかけで、転職を考えるようになり自分の履歴書を見直し、今年の10月くらいからOpenWorkやらDodaやら転職会議やら。あらゆる媒体に登録を始めた。
そして大手を15社くらい受けたが1社も書類すら通過しない。
現実は厳しいなと思ったが、40歳手前のおじさんを未経験で大手企業に入社させるのは企業側もリスクが高いのだろう。そりゃよっぽど素敵じゃなきゃ面接する価値がないよね、と思う。
中でもアクセンチュアは向こうから声をかけていただいた上で、書類で不合格となった。またしても自分らしいなと思った。あまりに受からないものだから、少し嫌気がさしていたのだが、そんな中で面白そうな求人を見つけた。
- 薬剤師経験2年以上
- ライター経験があれば尚よし
- 化粧品やサプリメントの開発経験あればさらによし
- 勤務地はバンコク
あ、これ自分のための求人だ。そう思った。
今まで大手にしか目を向けてなかったが、理由は単純だ。
かっこいいな!!
ただの憧れにすぎない。実際、自分の周りにも大手社員はいるが皆そろって企業ソルジャーだ。よく考えてみれば、自分は大手向きではない。
そして即、こちらに応募した。
そして、先方より「経歴を鑑みた上で、募集はしていない部門のリーダーポジションで選考をお願いしたい」と連絡をもらった。これは可能性があるかもしれない。選考はこれからだが、来年の今頃はバンコクにいるのか、今後に期待。
これから40年以上の余生を前向きに過ごすためのオプションB
オプションBを仕事に全振りしてみて思ったことがある。やっぱり仕事は人生を豊かにするための一部に過ぎないということだ。
薬剤師としては、時給2,000円以下という薬剤師としてはありえない金額でキャリアをスタートし、今では平均年収以上の金額をもらえるまでになった。自分がしてきたことを評価してもらえた結果だろうし、非常に嬉しく思う一方で、どんなに金銭的に豊かになっても人生は豊かにはならないなということを学んだ。
本来ならオプションAを過ごしたかった。けれど、オプションBを過ごすしかないのなら、少しでも彩りのある生活をしていこうと思えるようになった。ここまでくるのに数年かかった。
パートナーはいつまで経っても心のパートナーだし、リスペクトもしている。きっとパートナーと出会わなかったときのオプションBは今のようになってはいない。前職でずっと燻っていたと思う。
2025年はどんな彩りを加えた道を歩めるだろうか。自分自身も少し、楽しく生きてみようと思う。
おれはもうねむい。